『対話篇)』(新潮文庫)

対話篇 (新潮文庫 か 49-1)

おすすめ度 ★★★★☆


★★★★★ 2008-09-14 是非読んでみてください。遅い人でも一日で読めます。
本書の各短編はそれぞれが別個の話でありながら、一つの共通点を持っています。

ネタバレするのはよくないので、詳しくは書きませんが、その共通点とは一つのセリフなんです。最終話の「花」を読むとそのセリフが浮き彫りになります。

僕はそのとき涙を流してしまいました。

素晴らしい一冊です。激しくお勧め!

★★★★★ 2008-08-12 金ちゃん、最高!
面白かったです。素直に。

書く本、書く本、すべて面白い稀有な作家。

なかなかいないんじゃないかな。

★★★★★ 2008-08-04 絶望を吹き飛ばそうとする意志の強さと希望
三つの中篇が収められていますが、主人公はすべて同一人物と見ることも別人と見ることもできます。3話全てに同じ人物(脇役だが重要)も登場し、時間的にも場所的にもつながりのある話の連作です。



対話編というタイトルの通り、全ての話が、主人公ともう一人の人物の対話を主軸に展開します。どの話も哀しさがにじみ出ていますし、絶望を感じさせる話もあるのですが、それでもかなりの笑いと、絶望を吹き飛ばそうとする意志の強さと希望が感じられます。



やはりこの人の小説は楽しい。

★★★☆☆ 2008-07-28 春樹を彷彿
三編いずれも強い印象を残す、非常に良質な恋愛中編集。美しく効果的な比喩、不思議さと死が匂う展開、そして文体までもが、かつての村上春樹の作品を彷彿とさせる。村上が大家となり若者の恋を中心に据えて描くことが似つかわしくなくなった今、彼のかつての著作とほぼ同水準のものが読めることを、素直に喜べるほどには高い完成度。



あえて粗(あら)を探すならば、他の著作にも見られる著者の恋愛観(=一途で純粋な思い)が、本作においても貫かれており、それが普遍的に語る価値のあるものとはいえ、多様性に欠ける点。それと、本作に限って言えば、いずれも「死」という要素によって劇的さを増していることが否めず、死と無関係な普通の恋愛譚も読んでみたい気がする。



また、「GO」など他の著作にも共通して言えることだが、タイトルの付け方が今一つで、もったいない。

★★★★☆ 2008-07-22 「対話篇」より「映画篇」
先に「映画篇」を読み、あとでこちらを読みました。

「映画篇」や「GO」とは印象が違い、驚きました。



「映画篇」では全体的に

勧善懲悪で救いのある感じが好きでしたが、

こちらの「対話篇」には

あまり救いがない感じがして・・・。



特に「永遠の円環」は、

妄想なのか現実なのか

ぞくっとした、

ぞわぞわした怖さがありました。



なので、その次にある「花」は

余計優しい気持ちで読むことが出来、

読みながら電車の中で泣きました。

荒唐無稽に思える出だしから、

収束の仕方がとても美しく、

このストーリーが最後でよかった、

やっぱり救いがある、と思いました。



みなそれぞれに臨場感があり、

なんともいえぬ怖さがあり好きですが、

この中では「花」が一番好きです。



そして、「対話篇」より

「映画篇」の方が、好きです。

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